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実録!「定期燻蒸から文化財IPMへ」

事例1

A博物館様

平成24年5月〜現在進行中

温湿度管理はできているはずなのに、
収蔵庫内でカビが発生した。

というご相談。

経緯

A博物館様から「収蔵庫内でカビが発生した」と調査の依頼がありました。

館としては温湿度管理はできている、とのことでしたが、調査の結果、
いくつのかの問題点を発見しました。

まず収蔵品の点数が多く、収蔵庫内の空気の流れが遮断されているということです。

これはカビが発生しやすい環境と言えます。

また、平成20年を最後に大規模な清掃を実施していないということで、
収蔵庫内にホコリが多く、そのホコリ自体にカビが発生している可能性がありました。

対策

上記の問題点に対して、弊社がご提案した主な内容は以下の通りです。

  • カビ被害を受けた資料に対して燻蒸処理の実施
  • 収蔵庫内のIPMメンテナンス
  • 除湿機の導入

ご検討いただいた結果、燻蒸処理を速やかに実施。平成25年度に除湿機を導入。
その後、平成26年度からIPMメンテナンスを実施されています。

IPMメンテナンスの内容

収蔵庫内は資料や物品が多く、目視点検や清掃できない部分が多くありました。
そこで、

  1. 収蔵庫内の収蔵資料をすべて搬出し、収蔵庫内を空の状態にする。
  2. 文化財IPMコーディネータの有資格者の監督の下、文化財虫菌害防除作業主任者の有資格者が隅々まで目視点検を行い、問題点を洗い出す。(モニタリング作業)
  3. モニタリング作業の結果から、とくにホコリが多いなど、重点的な除塵清拭作業が必要な箇所や新たな問題点を確認。(実際に収蔵庫内では多くの文化財害虫の死骸を発見しました)
  4. 除塵清拭作業を実施。

評価

対策以降、カビ被害は確認できていません。

A博物館様は、毎月粘着トラップを設置し生物調査を実施されているのですが、
そこには捕獲されていなかった文化財害虫をIPMメンテナンスでのモニタリング作業により数多く発見できました。また、ホコリが溜まりやすい箇所なども併せて発見できました。

IPMメンテナンスをきっかけに、実際の保存環境を詳細に知ることができたと、高い評価をいただいています。

事例2

B県美術館様

平成26年10月

展示室内にシミ(害虫の一種)が
発生している

というご相談。

経緯

B県美術館様では、毎年1ヶ月間だけトラップ調査を実施されていました。

数年前より展示室内にシミが発生していましたが発生源がわからず、さらに改修工事が控えており、工事終了と同時になんらかの処理を行いたいとのことのことでした。

対策

モニタリングトラップ調査でもシミの発生源を特定することはできませんでしたが、改修工事によって餌となるホコリが増えているのは確実でしたので

  • カビ被害に対しては燻蒸処理の実施
  • 展示室内のIPMメンテナンス

をご提案しました。

ご検討いただいた結果、燻蒸処理は平成25年度内に、IPMメンテナンスは平成26年度に実施されました。

IPMメンテナンスの内容

  1. 文化財IPMコーディネータの有資格者の監督の下、文化財虫菌害防除作業主任者の有資格者が展示室の隅々まで目視点検を行い、問題点を洗い出す。(モニタリング作業)。
  2. モニタリング作業の結果から、ホコリが多い、シミの死骸が見つかったなど、重点的な除塵清拭作業が必要な箇所や、新たな問題点を確認。
  3. 除塵清拭作業を実施。

評価

IPMメンテナンス実施以降シミの捕獲数は減少傾向にあります。

IPMメンテナンスの実施中、展示ケース内で使用した掃除機のフィルタからヒメマルカツオブシムシの脱皮殻が発見され、職員の皆さんはショックを受けられていました。点検によって室内の様々な箇所からシミが発見され、日常管理の中での清掃の大切さを実感していただけたのではないかと思います。

捕獲数の減少からIPMメンテナンスの効果も確認していただけました。

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